VST SDK 3.6.7の基本ライブラリ作成方法変更について
VST SDK の最新版(3.6.7)が発表されております。
Linux対応に伴い、基本ライブラリの作成方法が変更されております。
具体的には、今までプロジェクトファイルが同梱されておりましたが、今後はCMAKEを使用してVisual Studioプロジェクトを作成する必要があります。
Visual Studioプロジェクトと基本ライブラリの作成方法
CMAKEによるVisual Studioプロジェクトと基本ライブラリの作成方法は下記になります。
- CMAKEを公式サイトからダウンロードし、インストールする
- VST SDK 3.6.7を任意のフォルダに解凍する
- 解凍したフォルダの「VST_SDK\VST3_SDK」配下に「build」フォルダを新規作成
- cmakeを起動し、下記の通り設定
- where is the sorce code
→「VST_SDK\VST3_SDK」を指定 - where to build the binaries
→「VST_SDK\VST3_SDK/build」を指定
- where is the sorce code
- .cmake下側の「Configure」ボタンを押し、下記を設定し「Finish」ボタンを押す
- Specify the generator for this project
→「Visual Studio 14 2015 Win64」を指定
(他はそのまま) - cmakeの設定が自動始まり、中央部分に情報(赤字)が表示される
→「Configure」ボタンの下側のログにエラーがないことを確認する - 「Generate」ボタンを押し、Visual Studioのプロジェクトを作成する
→「VST_SDK\VST3_SDK/build」配下に「ALL_BUILD.vcxproj」が作成されていることを確認する - 「ALL_BUILD.vcxproj」を開き、Visual Studioでビルドを行う
→「VST_SDK\VST3_SDK/build/lib」配下にライブラリ「base.lib」が作成される
なお、Visual Studio 2017ではエラーが出たという報告も確認しております。
詳細が分かりましたら、追記していこうと考えています。
その他変更点
VST SDK 3.6.7では下記の変更点もありますので、ご注意ください。
・64bitのみの対応
・文字はマルチバイト文字セットではなくユニコード文字セットを使う
・プロジェクトのプロパティでマルチスレッド(/MT、/MTd)ではなくマルチスレッドDLL(/MD、/MDd)を使用する必要がある
・「VST3_SDK\pluginterfaces\base\funknown.cpp」をプロジェクトに追加する